会社・法人で葬儀のお供え物(盛籠)を出す際のマナーと経理処理

はじめに
取引先や自社の役員・社員関係で訃報があった際、会社として供花(スタンド花)や供物(盛籠)を手配することがあります。 お供え物は、故人への哀悼の意を表すと同時に、会社の代表としての礼儀を示す大切な対応です。
しかし、「どのようなマナーで手配すればよいか」「経理上、どの勘定科目で処理すべきか」と迷う担当者様も多いのではないでしょうか。
本記事では、会社・法人でお供え物(盛籠)を出す際のマナー・注意点から、経理処理・税務上のポイントまで分かりやすく解説します。
会社でお供え物(盛籠)を出す際のマナー
① 宗教・宗派の確認
お供え物は宗教や宗派、地域によって適した内容が異なります。
- 仏式: 線香、抹香、果物、缶詰の盛籠など
- 神式: 果物、清酒、海産物など
- キリスト教: 供物(盛籠)の習慣はなく、基本的に「生花(供花)」のみ
遺族や葬儀社へ事前に確認をとるか、葬儀を担当する葬祭業者に一任して適切な盛籠を手配するのが確実です。
② ご遺族の辞退意向を確認する
最近では、家族葬の増加に伴い「供花・供物・香典辞退」の意向を示されるケースが増えています。辞退の申し出がある場合は、ご遺族の気持ちを尊重し、無理に手配しないのがマナーです。
③ 名札(芳名板)の書き方
法人として出す場合、名札の表記は正確に行います。
- 一般的な表記例:
〇〇株式会社 代表取締役 〇〇 〇〇〇〇株式会社 社員一同
役職名や会社名に誤字脱字がないよう、念入りに確認しましょう。
お供え物(盛籠)の経理処理と勘定科目
お供え物を会社で購入・手配した場合、経理上は「誰に対するものか」によって勘定科目が変わります。
① 取引先・社外関係者の場合 ➡「交際費(接待交際費)」
取引先の役員・社員、あるいはそのご家族に対する供物代は、交際費(接待交際費)として処理します。
- 勘定科目: 接待交際費
- 消費税: 課税(盛籠などの「モノ」を購入する行為となるため)
【注意】香典との違い 現金で包む「香典」は消費対価がないため非課税ですが、盛籠や供花などの「現物」は購入費用となるため消費税の課税取引となります。
② 自社の役員・社員・ご家族の場合 ➡「福利厚生費」
自社の社内規定(慶弔見舞金規定など)に基づき、全社一律の基準で支給される場合は福利厚生費として処理できます。
- 勘定科目: 福利厚生費
- 消費税: 課税
※特定の社員のみ優遇するなど基準を著しく逸脱している場合は、福利厚生費と認められず、役員給与や給与認定(課税対象)とされるリスクがあるためご注意ください。
領収書が出ない場合の対応(経費にする方法)
葬儀関連の支出では、領収書が発行されないケースや手元に残らないケースがあります。
盛籠を葬儀社や生花店・ギフト店に直接注文した場合は、店舗から発行される領収書や請求書・振込明細を保管しておけば問題ありません。
もし領収書が出ない・紛失した場合は、以下の情報をもとに出金伝票を作成して保管します。
- 支出した日付
- 支払先(葬儀社・店舗名など)
- 金額
- 慶弔の内容(〇〇様通夜・告別式 お供え物代 など)
- 案内状や会葬礼状のコピー(証拠書類として添付)
まとめ
会社でお供え物(盛籠)を出す際は、まず「遺族の意向確認」と「宗派に合わせた手配」を行うことが大切です。
また、経理処理においては以下のポイントを押さえておきましょう。
- 取引先向け: 接待交際費(課税)
- 自社社員向け: 福利厚生費(課税)
- 香典(非課税)と盛籠・供花(課税)で消費税の扱いが異なる
正しいマナーと正確な会計処理を行い、円滑に対応できるよう準備しておきましょう。
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